家づくりは人生で一度あるかないかの大きな買い物。
そのため、ハウスメーカーを選ぶ際には、営業マンの話を信じてしまうことも多いでしょう。
しかし、営業マンには、自分の利益やノルマのために嘘をつくこともあるのです。
この記事を読んでいただければ、ハウスメーカーの営業マンがどんな嘘をつくのか、その理由や裏事情、そして見抜くための方法を知ることができます。
この記事の結論は、ハウスメーカーの営業トークに騙されないためには、以下の3点を心がけることです。
- 情報を自分で再確認する
- 信頼できる第三者の意見を聞く
- 正しい知識と判断基準を身に付ける
これらを実践すれば、家づくりで失敗しないために必要なことができます。
営業マンは嘘が多いことを理解して、自分の目で見て判断することが大切です。
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ハウスメーカーの営業マンが嘘をつく理由とは?
ハウスメーカーの営業マンは、自分の利益やノルマのために嘘をつくことがあります。
その理由には、以下の3つが挙げられます。
- 営業マンは激しいノルマと高いインセンティブがあるから
- 営業マンは根拠のない話やイメージトークで客を惑わすことをしないとお客様に選ばれない
- 注文住宅は住んでみないとわからないし、形がないものを作るため
それぞれ詳しく見ていきましょう。
営業マンは激しいノルマと高いインセンティブがあるから
ハウスメーカーの営業マンは、1〜2ヶ月に1棟の契約をするというノルマが課せられています。
もし達成できなければ、上司から叱責されたり、残業や休日出勤を強要されたり、給料が減ったりする可能性があります。
逆に、契約が多ければ、歩合給や賞与が増えたり、社内での評価が上がったりします。
このように、営業マンにとっては、契約することが最優先の目標です。そのため、客に対して、
- この値段で契約できるのは今だけです!
- 他社よりも断熱性能や気密性能が高いです!
- この土地は人気ですぐに売れてしまいます!
などと、嘘や誇張を交えた営業トークをすることもあります。
客を早く契約させることで、自分の利益やノルマを確保しようとするのです。
根拠のない話やイメージトークで客を惑わすことをしないと売れない
ハウスメーカーの営業マンは、自社の商品やサービスを売るために、客に対して、
- この家は将来的に価値が上がります!
- この家は地震に強くて安心です!
- この家はあなたの夢を叶える家です!
などと、根拠のない話やイメージトークで客を惑わすこともあります。
これは、客に自社の商品やサービスに対する魅力や感情的な価値を感じさせることで、他社よりも優位に立とうとする戦略です。
しかし、これらの話やトークは、
- 実際に住んでみないとわからないこと
- 客自身が調べて確かめること
- 客個人の好みや感覚によること
などが多く、営業マンの言葉だけでは信用できません。
客を騙すかもしれない嘘や誇張をすることで、自社の商品やサービスを売ろうとするのです。
注文住宅は住んでみないとわからないし、形がないものを作るため
ハウスメーカーの営業マンは、注文住宅を売る際に、
- このプランはあなたにぴったりです!
- この素材は高品質で長持ちします!
- このデザインは最新トレンドです!
などと、客に対して自信満々に提案します。
しかし、注文住宅は、
- 実際に住んでみないと快適さや不満点がわからない
- プランや素材やデザインは無限に選択肢がある
- 完成した家は想像した通りにならない可能性がある
という特徴があります。つまり、注文住宅は形がなくて不確実なものを作ることです。
そのため、営業マンは、
- 自分の提案したもの以外は見せない
- 客の要望や疑問に曖昧に答える
- 客に決断させる前に契約させる
などという手法で、客を操作しようとすることもあります。
客に自分の提案したものしか選択肢がないように思わせることで、自社の商品やサービスを売ろうとするのです。
ハウスメーカーの嘘①:過剰トークをする
断熱性能や気密性能は家の快適さや省エネに大きく影響する要素です。
断熱性能は、家の外壁や屋根などからどれだけ熱が逃げないかを表す指標で、UA値という数値で表されます。
UA値が小さいほど断熱性能が高いと言えます。
気密性能は、家の隙間からどれだけ空気が漏れないかを表す指標で、C値という数値で表されます。
C値が小さいほど気密性能が高いと言えます。
断熱性能や気密性能が高ければ、夏は涼しく冬は暖かく、快適に過ごせますし、冷暖房の効率も良くなり、光熱費も節約できます。
さらに、結露やカビの発生も防げるため、健康や耐久性にも良いです。
営業マンが断熱性能や気密性能を過剰にトークする理由やメリット
ハウスメーカーの営業マンは、断熱性能や気密性能を過剰にトークすることで、以下のような理由やメリットがあります。
- 客に自社の商品やサービスの価値を高める
- 客に他社との差別化をアピールする
- 客に契約を急がせる
例えば、
この家はUA値0.4で断熱性能が最高です!他社ではこんなに低い数値は出せません!
この家はC値0.5で気密性能が抜群です!この数値は国の基準の10分の1以下です!
この家は今だけ特別価格で提供しています!断熱性能や気密性能が高い家は人気ですから、すぐに売り切れてしまいますよ!
などと言って、客を誘導しようとするのです。
一般の方がU値と聞いてもね、、、なんとなく性能が高い住宅なんだなーで終わるんだよね。U値0.4とか性能低い、、、ってきちんと理解できるようにならないと営業マンに騙されるよ。騙されないためには営業マン以上に家づくりを理解する必要があるよねー。
断熱性能や気密性能に関して確認すべき注意点
しかし、営業マンの言うことを鵜呑みにしてはいけません。
断熱性能や気密性能に関して確認すべき注意点は以下の通りです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
断熱性能や気密性能は数値だけでは判断できない
断熱性能や気密性能は数値だけでは判断できません。
なぜなら、
- 数値は理論値であり、現場で測定した実測値と異なる場合がある
- 数値は間取りや窓の数・サイズ・種類などによって変わる場合がある
- 数値は工法や素材・部材・設備などの組み合わせによって変わる場合がある
という理由があります。
例えば、
- UA値は外壁や屋根などから逃げる熱量を延床面積で割った値ですが、延床面積が大きい家ほどUA値が低く出て有利になります。しかし、実際に逃げる熱量は同じでも延床面積が小さい家の方が快適さや省エネ効果は高い場合もあります。
- C値は隙間から漏れる空気量を床面積で割った値ですが、床面積が大きい家ほどC値が低く出て有利になります。しかし、実際に漏れる空気量は同じでも床面積が小さい家の方が快適さや省エネ効果は高い場合もあります。
- UA値やC値は工法や素材・部材・設備などの組み合わせによって変わります。例えば、木造軸組工法と枠組壁工法(2×4)では同じ素材でも断熱材の厚さや入れ方が異なります。また、窓の種類(ペアガラス・トリプルガラス)やサイズ(大きい・小さい)も影響します。さらに、換気システム(自然換気・第一種換気・第二種換気・第三種換気)も重要です。
つまり、断熱性能や気密性能を比較する際には、
を確認する必要があります。
断熱性能や気密性能は実際に住んでみないとわからない
断熱性能や気密性能は実際に住んでみないとわからないこともあります。
なぜなら、
- 数値だけでは快適さや省エネ効果を感じられない場合がある
- 数値だけでは問題点やデメリットを見落としてしまう場合がある
- 数値だけでは自分の好みやライフスタイルに合っているか判断できない場合がある
という理由があります。
例えば、
UA値やC値が低くても、冷暖房器具の使い方や設定温度・湿度・風量・向きなどによって快適さや省エネ効果は変わります。また、日射取得率(冬季日射取得率)や日陰率(夏季日陰率)も影響します。
断熱性能や気密性能が高い家は、換気が大切
換気の方法には、自然換気と機械換気の2種類があります。
自然換気は、窓や隙間から外気と室内空気を入れ替える方法ですが、外の風速や温度差に左右されやすく、安定した換気量を確保できません。
機械換気は、換気扇や空調設備などを使って強制的に外気と室内空気を入れ替える方法です。
機械換気には、第1種(給排気ともに機械)、第2種(給気のみ機械)、第3種(排気のみ機械)の3種類があります。
建築基準法では、新築・改築・改修などをする際には、居室への一定の条件を満たす機械換気設備の設置が原則として義務付けられています。
換気は熱交換機能がついた、第一種換気を採用するのが重要
断熱性能や気密性能は契約時に保証されるものではない
断熱性能や気密性能は契約時に保証されるものではありません。
なぜなら、
- 数値は計画段階で算出されたものであり、施工後に測定されたものではない場合があるから
- 数値は施工品質や管理状況によって変わる場合があるから
- 数値は住み始めてから経年劣化やメンテナンスによって変わる場合があるから
例えば、
- UA値やC値は設計図面や仕様書に基づいて計算された理論値ですが、実際に施工された家では、部材の取り付け方や隙間の埋め方などによって数値が変わります。また、施工後に測定する場合も、測定方法や条件によって数値が変わります。
- UA値やC値は施工品質や管理状況によって変わります。例えば、断熱材の厚さや密度が不均一だったり、断熱材と壁体との間に隙間があったりすると断熱性能が低下します。また、窓枠やドア枠と壁体との間に隙間があったり、窓ガラスやドアの開閉時に隙間ができたりすると気密性能が低下します。
- UA値やC値は住み始めてから経年劣化やメンテナンスによって変わります。例えば、断熱材が沈下したり劣化したりすると断熱性能が低下します。また、窓枠やドア枠と壁体との間のシーリング材が劣化したり剥離したりすると気密性能が低下します。
つまり、断熱性能や気密性能を確認する際には、
上記3点を確認する必要があります。
ハウスメーカーの嘘②:値引きを演出する
ハウスメーカーの営業マンは、値引きを演出することで、以下のような理由やメリットがあります。
- 客に自社の商品やサービスの価値を高める
- 客に他社との差別化をアピールする
- 客に契約を急がせる
例えば、
この家は通常価格1億円ですが、今だけ特別価格で9500万円にします!
この家は他社では提供できない高品質な素材や設備を使っています!その分コストがかかっていますが、今だけ大幅に値引きします!
この家は今だけ限定キャンペーンで100万円分のオプションが無料になります!このチャンスを逃すともう二度とありませんよ!
しかし、営業マンの言うことを鵜呑みにしてはいけません。
値引きは数字の操作でしかなく、実際には以下のようなことが起こっている可能性があります。
つまり、値引きは営業マンの戦略であり、本当のお得感や満足度とは関係ないことが多いのです。
なによりも値引きはお得に直結しない!
値引き交渉のコツ
値引き交渉をする際には、以下のコツを参考にしてみてください。
- 自分の予算や希望を明確にする
- 他社と比較して価格や内容を検討する
- 契約書や見積書をしっかり確認する
自分の予算や希望を明確にする
まず、自分がどれくらいの予算でどんな家を建てたいかを明確にしておくことが大切です。
それに基づいて、ハウスメーカーに要望や条件を伝えましょう。
予算や希望が曖昧だと、営業マンに有利に話を進められてしまう可能性があります。
他社と比較して価格や内容を検討する
次に、複数のハウスメーカーから見積もりやプランを取り寄せて、価格や内容を比較検討しましょう。
同じ予算でも、ハウスメーカーによって提供される品質やサービスは異なります。
また、見積もりやプランに含まれる項目や金額も細かくチェックしましょう。
そうすることで、自分にとって最適なハウスメーカーを選ぶことができます。
また、他社と比較した結果を営業マンに伝えることで、値引き交渉の材料にもなります。
契約書や見積書をしっかり確認する
忘れてはいけないことは、契約書や見積書をしっかり確認することです。
口約束ではなく、書面で確認しましょう。
また、契約書や見積書に不明点や疑問点があれば、必ず営業マンに質問しましょう。
契約後にトラブルが起こらないように注意しましょう。
以上、ハウスメーカーの嘘②:「この値段で契約できるのは今だけです!」と言って値引きを演出することについて説明しました。
値引きは数字の操作でしかなく、本当のお得感や満足度とは関係ないことが多いです。
自分の予算や希望を明確にして、他社と比較して価格や内容を検討しましょう。
そして、契約書や見積書をしっかり確認しましょう。
これらのコツを参考にして、自分に合ったハウスメーカーを選びましょう。
ハウスメーカーの嘘③:他社を貶める(おとしめる)
ハウスメーカーの営業マンは、他社を貶めることで、以下のような理由やメリットがあります。
- 客に自社の商品やサービスの優位性を強調する
- 客に他社との差別化をアピールする
- 客に他社への不信感や不安感を植え付ける
例えば、
○○工法は耐震性や耐久性が低いです!この家は△△工法で建てていますから、安心です!他社の方が性能はいいですがうちの方が安いです!他社の性能は嘘です!
○○の断熱材は発がん性や発火性が高いです!この家は△△の断熱材を使っていますから、安全です!他社は工事中やアフターサービスに問題が多いです!この家は当社の施工管理や保証制度が充実していますから、信頼できます!
しかし、営業マンの言うことを鵜呑みにしてはいけません。
工法や断熱材にはそれぞれメリットとデメリットがあり、一概に良い悪いと言えないことが多いのです。
工法や断熱材の選び方や比較方法
工法や断熱材を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてみてください。
- 自分の予算や希望に合ったものかどうか
- 実際に施工された家を見学したり体感したりするかどうか
- 性能や品質だけでなく、施工品質や管理状況も確認するかどうか
自分の予算や希望に合ったものかどうか
まず、自分がどれくらいの予算でどんな家を建てたいかを明確にしておくことが大切です。
それに基づいて、ハウスメーカーに要望や条件を伝えましょう。
予算や希望が曖昧だと、営業マンに有利に話を進められてしまう可能性があります。
工法や断熱材は予算や希望によって選択肢が変わります。
例えば、
つまり、工法や断熱材を選ぶ際には、
- 予算内で最大限の性能や品質を得られるものかどうか
- 自分の好みやライフスタイルに合ったものかどうか
- リスクやデメリットを受け入れられるものかどうか
上記3点を確認する必要があります。
実際に施工された家を見学したり体感したりするかどうか
次に、実際に施工された家を見学したり体感したりすることも重要です。
カタログやパンフレットでは分からない部分も多くあります。
例えば、
- 外観や内装の仕上げ具合
- 間取りや動線の使い勝手
- 室内温度や湿度
- 空気清浄度などの快適さ
などです。
これらは実際に目で見たり手で触ったりしないと判断できません。
また、施工された家を見学することで、施工品質や管理状況も確認できます。
例えば、
- 部材の取り付け方や隙間の埋め方
- 窓枠やドア枠と壁体との間のシーリング材の劣化具合
- 断熱材の厚さや密度・沈下具合
などです。これらは数値では表せない部分ですが、断熱性能や気密性能に大きく影響します。
つまり、施工された家を見学することで、
- 自分が住んだらどんな感じか想像できるかどうか
- 施工品質や管理状況に不満や不安がないかどうか
- 他社と比較して優劣があるかどうか
を確認する必要があります。
性能や品質だけでなく、施工品質や管理状況も確認するかどうか
最後に忘れてはいけないことは、性能や品質だけでなく、施工品質や管理状況も確認することです。
数値だけでは判断できない部分も多くあります。
例えば、
- 施工中に現場監督や職人とコミュニケーションを取れるかどうか
- 施工中にトラブルが起きた場合に対応してもらえるかどうか
- 施工後にアフターサービスや保証制度が充実しているかどうか
などです。
これらは住み始めてからトラブルが起こらないように注意しましょう。
以上、ハウスメーカーの嘘③:「○○工法は良くない」「○○の断熱材はダメ」と言って他社を貶めることについて説明しました。
工法や断熱材にはそれぞれメリットとデメリットがあり、一概に良い悪いと言えないことが多いです。
自分の予算や希望に合ったものを選び、実際に施工された家を見学したり体感したりしましょう。
さいごに
ハウスメーカーの嘘について、3つの例を紹介しました。
断熱性能や気密性能、値引き、工法や断熱材に関して、営業マンの言うことを鵜呑みにせず、自分でしっかりと確認しましょう。
自分の予算や希望に合ったものを選び、実際に施工された家を見学したり体感したりしましょう。
また、性能や品質だけでなく、施工品質や管理状況も確認しましょう。
これらのポイントを参考にして、自分に合ったハウスメーカーを選びましょう。
家づくりは一生に一度の大きな買い物です。
ハウスメーカーの嘘に惑わされず、納得のいく家を建てることができるように、情報収集や比較検討を怠らないようにしましょう。
ハウスメーカーの営業に騙されないためにFPに相談しよう!
ハウスメーカーの営業マンは、自社の商品やサービスを売るために、様々な嘘や誇張を言うことがあります。
例えば、
- 断熱性能や気密性能が高いと言って、実際には低い家を売る
- 値引きを演出して、実際には高い価格で契約させる
- 他社の工法や断熱材を貶めて、自社のものを勧める
などです。
これらの嘘に騙されると、家づくりに失敗したり、無駄な出費やトラブルに巻き込まれたりする可能性があります。
そこで、ハウスメーカーの営業に騙されないためには、FP(ファイナンシャル・プランナー)に相談することをおすすめします。
FPとは、お金に関する総合的な知識を持つライフプランニングのプロです。
FP相談のメリットデメリット
FPに相談することで、以下のようなメリットがあります。
- 自分の予算や希望に合った家づくりの計画を立てることができる
- ハウスメーカーの見積もりやプランを客観的に比較検討することができる
- 住宅ローンや保険などの適切な選択や見直しをアドバイスしてもらえる
- 老後の生活設計や相続対策なども含めた総合的なライフプランを作成できる
- お金に関する悩みや不安が解消される
FPに相談するデメリットは、2つ
- 相談料がかかること(無料相談もありますが、内容や質が限られる場合があります)
- 優秀なFPを探すのが難しいこと(資格だけでは判断できず、実績や評判も重要です)
などが挙げられます。
しかし、これらのデメリットは、ハウスメーカーの営業に騙されるリスクやコストと比べれば、十分に見合うものだと思います。
ハウスメーカーの営業に騙されないためには、FPに相談することが有効です。
FPはお金の専門家であり、あなたのライフプランニングのパートナーです。
家づくりは一生に一度の大きな買い物です。
失敗しないためにも、FPに相談してみませんか?
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